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地方創生加速化交付金は、一億総活躍社会の実現に向けた緊急対応として、「希望を生み出す強い経済」を実現するため、また、「子育ての支援」や「安全につながる社会保障」も含め、「新・三本の矢」の取り組みに対し、交付されるもので、みなべ町では、単独事業分として2事業、広域連携事業分として1事業を、平成28年度に実施します(地方創生加速化交付金実施計画に掲載した事業は次のとおりです。)。

みなべ町の特産である「梅」と「炭」に関し、梅産業では、田辺市や和歌山県と協力して、また町単独で若年層へのサンプリング・マーケティング調査やスポーツ=梅=健康の普及戦略などの事業を実施します。林業では、備長炭の材料となる「うばめがし」の生育促進、後継者の育成を図り、製炭者の減少に歯止めをかけ、最高級の炭である備長炭の生産技術の継承を図っていくための機材の整備を実施します。

地方創生加速化交付金について、詳しいことは、まち・ひと・しごと創生本部このリンクは別ウィンドウで開きますに掲載されています。

”うめ”を核とした健康で元気に働けるまちづくり事業

事業の背景・概要

背景

和歌山県みなべ町は、国内最大の梅の生産量を誇り、梅干し等の加工業も発展してきました。2013年の梅の生産量は3万7千トン、産出額は66億9千万円、加工品の製造も含めると約70億円となり、地域最大の産業となっています。また、本地域における、梅生産に携わる農家、梅の加工業など梅関連事業の従事者は就業人口の7割以上を占め、地域経済及びその雇用の中核産業でもあります。

みなべ町は、平成16年10月1日に南部川村と南部町が合併した町ですが、旧南部川村においては、一人当たりの医療費が全国で一番安い自治体として有名になりました。その当時は、梅の医学的効能については、まだ研究されていなかったが、合併後、和歌山県立医科大学等の大学に効能研究を委託した結果、梅の成分は、ピロリ菌の抑制や高血圧の防止、また、風邪の予防などにも効くことが分かりました。

にもかかわらず、最近の若年層においては、梅離れが顕著になっています。

そこで、みなべ町としては、若年層をターゲットに、梅の医学的効能や梅を中心とする食文化を発信し、引き続き、梅と健康についての関係を追及するとともに、ひとりでも多くの人が梅を食べて健康で永く働けるよう努めていきます。

概要

若年層をターゲットにサンプリング・マーケティング調査を行い、梅を中心とする日本の食文化を発信するとともに、スポーツ=梅をテーマに体育系大学と普及戦略を実施し、梅=健康をテーマに梅の機能性についても、大都市圏を中心に情報発信を行います。また、食事と女性は密接な関係があるため、女性の視点による商品開発を応援します。

さらに、梅が健康に寄与していることを全国に発信することによって、梅に対する関心を高め地域への人の流れ(誘客)を促進し、日本一の梅の産地で充実したひと時を過ごせることができるよう観光施設の整備、観光ツールの作成を行います。

交付対象事業に要する費用

 調査・発信・消費拡大

梅離れが顕著となっている若年層をターゲットに梅を中心とする食文化の調査・発信を、若者の聖地で行い、若者のニーズと消費拡大を図るとともに、人気モデルや女性芸能人を活用し情報発信し、梅=健康を伝える。

  • 若年層のサンプリング・マーケティング調査 2,408千円
  • 首都圏テナントを活用した店舗プロモーション 1,476千円
  • みなべの梅情報発信 8,800千円

スポーツ=梅=健康の普及戦略

梅の機能性を大都市圏を中心に、体育大学等との連携で疲労回復効果を調査し「スポーツ=梅干」を普及させるだけでなく、大学から地域への派遣を行い、地域のスポーツの振興も図る。また日本の食文化「米」と「梅干」のコラボ等による健康食の発信。食育講座やイベント等を開催し、梅=健康を発信する。

  • スポーツ=梅普及戦略(体育大学等との連携) 3,672千円
  • ごはんと梅干普及戦略
    南魚沼市との連携 884千円
    UME-1グルメ甲子園 2,500千円
  • 梅の機能性情報発信・食育普及推進 4,460千円

食=女性地域活性化戦略

食と女性は切り離せない存在で、また近年は女性や若者のニーズや意見を強く反映する場面が増える中で、本町としても地域の女性を中心とした梅=健康を発信し、地域活性化を図る。

  • 梅商品開発支援セミナー 660千円
  • 全国ウメ生産者女性サミット 1,500千円

地域からの発信、地域への誘客促進

梅=健康を地域から発信するため、パンフレットや施設整備を行う。また地域へ来てもらい梅で健康のまちを知ってもらうため学校関係の教育旅行受入を促進する。

  • 観光パンフレット(多言語版)作製 2,160千円
  • 観光施設整備 4,320千円
  • 教育旅行等誘致促進 5,800千円

備長炭保全と森林資源を活用した地域活性化事業

事業の背景・概要

和歌山県みなべ町はウバメガシ等の堅木を原木とする最高級の白炭、紀州備長炭の産地であります。町内の生産者は30名余りで、年間生産量は190トンで県内産の15%を占めます。本物志向に支えられ都市部を中心に圧倒的な人気を誇っている紀州備長炭でありますが、生産量は年々減少しており、平成元年当時は60名の生産者が実在し年間400トンもの備長炭を生産しておりましたが、現在の生産量は当時の47%にまで減少しています。今ここで新たな対策を講じられなければ、300年間続いた伝統産業は数年後に消滅してしまう危険性が極めて高いことが予想されます。

近年、特に生産量が減少した背景には、過去のように里山の原木が全面的に有効利用されなくなり、備長炭の原料として必要とされるウバメガシのみを集中的に伐採し、利用価値のない雑木林がそのまま放置されてきたため、里山林全体が雑木林化し貴重なウバメガシが確保できない状況が慢性化してしまったことが第一の原因とされます。

里山林の保全と紀州備長炭産業を次世代に継続させるためには、現在主流となっている偏った原木林の利用を改め、先人達が活躍した過去に振り返り、里山林の総合的有効利用を早急に復活させることが急務であります。

第一に原木の伐採方法として、ウバメガシ等の薪炭林全てを伐採(皆伐)するのではなく、成木のみを伐採し、幼齢木は次世代のために大切に残す拓伐方式を復活させ、また、第二にこれまで実現できなかった薪炭林の成長を妨げる雑木に新たな利用価値を創出し、可能な限り不用な原木を伐採搬出し、現在全国的に注目されている薪ボイラー等のエネルギー利用や、椎茸菌等の床原料に活用できるよう、原木から薪やチップに加工できる生産設備体制を地域内に整備することであります。

本事業は、みなべ川森林組合や備長炭生産者組合等と連携して、雑木を伐採することによって備長炭の材料となる「うばめがし」の生育を促進し、また、伐採した雑木を薪やチップにして販売することによって備長炭生産者の収入を確保するとともに、備長炭の販路の拡大や後継者の育成を図り、備長炭生産者の減少に歯止めをかけ、最高級の炭である備長炭生産技術の継承を図っていきます。

 交付対象事業に要する費用

薪乾燥機 3,132千円
薪運搬用ラック 300千円
フォークリフト 1,600千円
薪割り機 5,000千円
木質チップ粉砕器 1,000千円
チップ自動振るい機 500千円
2.6tトラックユニック付 6,000千円
販路拡大PR及び研修費用 800千円
専門家による指導 500千円

梅(UME)産業のグローバル化計画推進事業

事業の背景・概要

背景

みなべ、田辺地域は、国内最大の梅の生産量を誇り、梅干し等の加工業が発展してきました。2012年の梅の生産量は4万4千トン、農業産出額は130億円以上、加工品の製造も含めると約700億円となり、梅の生産農家、梅の加工業など梅関連産業の従事者は全就業人口の約7割を占め、まさに地域の基幹産業となっています。

しかし一方で、米食の減少や若者の梅干し離れなどによる梅の消費量の減少、価格の低下により、梅の生産量や加工品の売上額が縮小し、地域の経済、雇用にも影を落としつつあります。

こうした中、みなべ、田辺地域では、新たな地域の創生戦略として、梅の生産過程等を踏まえた梅そのものの価値を再認識する中で、梅を核とした「農業システム」を世界に誇れる資源として、国連食糧農業機関(FAO)に対し「世界農業遺産(GIAHS)」への申請を行い、2015年12月15日認定されたところであります。

本地域としては、世界農業遺産の認定を契機として、梅産業全般のグローバル展開を図るとともに、これまで梅の生産、製造地域としてしか捉えられていなかった梅の観光的価値や文化的価値にも着目し、その価値を適切に再構成し、発信していくことを通じて、梅(UME)産業のイノベーションを実現していきます。

概要

世界農業遺産の活用に向けて住民を巻き込んだ検討・研究を行い、世界農業遺産「みなべ・田辺の梅システム」を民間主導で情報発信・伝承していく「梅システムマイスター」を育成していきます。

また、世界農業遺産の認知度向上、梅や関連特産品の消費拡大のため、国内の8つの世界農業遺産認定地域と共同で都市圏での物産展開催や、認定地域間のコラボ商品の開発等に取り組みます。

さらに、梅(UME)関連製品の輸出、海外市場開拓の足掛かりとして、伊勢志摩サミットの機会を活用した販促活動を行うほか、調査活動及びFSを実施します。

これら国内外での販路拡大、消費拡大、梅システムの魅力発信を通じて、農業従事者・梅関連事業従事者の雇用創出に繋げていきます。

交付対象事業に要する費用

調査研究・情報発信

世界農業遺産(GIAHS)の認知度や農業遺産ブランドの活用方策の検討を行うため、生産農家や地域関係者が参加したワークショップを開催する。

事業名 全体事業費 みなべ町 田辺市 和歌山県
世界農業遺産の活用法策・情報発信 14,000 7,000 7,000  

人材育成

梅生産の伝統技法や世界農業遺産の魅力を伝える人材を養成するため、梅システムマイスター塾を開催する。

事業名 全体事業費 みなべ町 田辺市 和歌山県
梅システムマイスター育成 743 186 186 371

消費拡大・販路拡大

世界農業遺産の認知度向上と梅及び関連特産品の消費拡大に向けて、当地でのシンポジウム、都市圏での販促活動、他の世界農業遺産認定地域と共同による物産展等を実施する。

事業名 全体事業費 みなべ町 田辺市 和歌山県
GIAHSシンポジウムの開催 2,769 758 758 1,253
都市圏での特産物の販売促進 7,920 1,980 1,980 3,960
世界農業遺産認定地域間共同特産物、農業遺産PR 2,074 632 632 810

海外展開

海外向けのPRと消費拡大として、国際大会・全国大会等におけるプロモーション活動を実施する。
また、日本の伝統食品がブームとなっている中国・台湾や、発酵食品を食べる習慣のあるインド(南インド)等での梅(UME)製品の市場開拓の可能性を調査する。

事業名 全体事業費 みなべ町 田辺市 和歌山県
国際大会・全国大会等での特産物PR 1,080 540 540  
「海外市場の調査」プロジェクト 13,800 6,900 6,900  

お問い合わせ先

総務課
電話:0739-72-2051
FAX:0739-72-1223
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